前回に続き、キーボードとシンセサイザーの違いについてのお話。

キーボードが鍵盤を弾いて音を鳴らす鍵盤楽器全般を指す言葉であるのに対して、シンセサイザーはどんな楽器なのだろうか?前回のように、色々な音が入っていたり、自分で音が作れたりするキーボード、などと曖昧な言い方ではなくしっかりと定義していこうかと思う。

シンセサイザーに興味があってこれを読んでいる人には今更かもしれないが、シンセサイザーの語源はsynthesize/シンセサイズ、合成である。電子回路で複数の単純波形を作り、加算・乗算することで新たな波形を作り出すことができるのがそもそものシンセサイザーである。ただ、最近は音源方式が多様化しているのでこの定義はあまり定義と言えないかもしれない。

シンセサイザー by Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC

ぼんやりとした定義になってしまったが、一般的なキーボードと合成が元になっているシンセサイザーの決定的な違いは、音作りの自由度にある。複数のオシレーター、モジュレーション、エンベロープなどなどによって1音色に対してどこまでも追求でき、使う人によって絶妙に表情を変える。シンセサイザーは圧倒的に音作りに特化している楽器なのである。音色の作り込みの面から見れば、最近の簡単な操作で音色切り替えができるライブ向けのステージキーボードは個人的にシンセサイザーに分類されないよねと考えている。

さて、キーボードとシンセサイザーの違いという本筋にもどる。音を合成して演奏できるシンセサイザーには色々な形状がある。鍵盤のついているキーボードタイプ、鍵盤を取り除いたガジェットタイプ、最近は見かけなくなったが音源部分だけを取り出したモジュールタイプ、DAWと連動してPC上で動かすソフトウェアシンセなど。結局のところ、「シンセサイザーはキーボード」なのではなく「キーボードタイプのシンセサイザーもある」なのである。

▲シンセサイザーの中には鍵盤がついている物もある

じつはシンセサイザーを演奏する方法には鍵盤以外にいくらでもある。笛型だったりスイッチだったりテルミンのようなアンテナだったりDビームのような赤外線センサーだったり、、、。っと、そんな話はまた次回。